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首無し地蔵

Wikipediaより

1977年(昭和52年)5月18日未明のこと、市内在住の東寿男(当時68歳)の夢枕に地蔵菩薩が立ち、「今、畑の中に埋まっているから出してくれ。出してくれたら何でも願いを叶えてやる」と告げた。東氏はいつものように、朝早くに畑の耕作のために、単車で坂道を上っていった。畑の入り口かには不要になった石が積んであったが、単車がこの石に乗り上げ、一回転し倒れてしまった。「こんなところに石を積んでいるからじゃ」と、この石の近くの農道まで運び片付けたが、一番下にあった石をよく見ると、首のない石仏であることが分かった。その時、未明に見た夢が正夢であったと悟り愕然とした。粗末にしてはいけないと思い、近くの水路で丁寧に洗い、農道脇に横たえていた。やがて近所の人びとが集まってきて、お祀りすることになった。当初「にこにこ地蔵」と名付けられたが、翌月になって「首無地蔵」(くびなしじぞう)がよかろうということになった。

その頃から新聞、テレビでも注目を集めるようになり、多くの観光客が訪れるようになった。土産物屋は並ぶ門前町も形成され、観光資源に乏しい府中市で有名な観光地になった。

こうして首無地蔵はあらゆる病気に効き目があるとされ、何より自分流儀で祈願できるところが親しまれている。